wokeな社会の苦悩?
Z世代がマラソンにハマるワケについての記事を終り、新しい記事「The Gender War in the Classroom」に入りました。この日はマラソン記事の後に続けてだったので、5パラグラフまで読みました。
LiLEE Englishでは、いくつかgender equalityについての記事を読みましたが、欧米社会のwokeなあり様に、メンバーも毎度おどろいています。
今回の記事は、カナダNew Brunswick州での出来事。教育現場での生徒の性自認についての法令をめぐる騒動(?)です。
この州に住むある夫婦に女の子が生まれ、夫婦は100通りほども名前を候補を挙げて考えた末に、この子にぴったりだと思う名前を与えます。しかし、その9年後、思春期に入って娘は体の線を現す服を嫌い、10才で自分を男でも女でもないと言い、その数か月後には自分をトランスジェンダーの男であると言うようになりました。
決定的なことに、その1年後、親のサインを貰うようにと家に持ち帰った子供の答案には、知らない名前が。「これは誰?」と子供に問うと、「今はこの名前で通ってるんだ。」という応え。
ビックリした両親ですが、徐々に、子供が名前の変更を親にかくしていたのは、不服従や恐怖のせいではなく、彼(この子の性自認による)の慎重さの故であったことが分かります。「子供たちは、自分自身について理解するために自分のプライバシーを守れる範囲が必要」と思うようになります。
2021年頃、この「プライバシーを守れる範囲」はNew Brunswick州の教育省が発令した法令Policy 713で守られていました。「教師は、生徒が自ら選んだ名前や人称を尊重しなければならない。生徒の同意がなければ、親に名前や人称の変更を知らせてはならない。」というものでした。しかし、この法令が2023年に見直されることになります。
続きは次回
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日本では想像もできない状況ですが、表面に出てこないだけで、同じような思いをしている子供たちはおそらく日本にもたくさんいることと思います。gender equalityについて、先進国の中では断トツに遅れている日本。今後どうなっていくのでしょうか。
(語句について)
・Who gets to decide a child's gender?
get to ~はたくさん意味がありますが、この場合は、have the right to do~ / have an opportunity to ~のような意味でしょう。
・a winning name: a name that suits the child best でしょうか。
[余談]2024年に最も人気のあった英語名は、女Olivia、男Noah だそうです。
・..but the discomfort was all-encompassing
all-encompassing = overwhelming 「包括的な」ー 思春期の心身のありとあらゆる面に現れて、どうしようもないくらいイヤだった、ということかな。
・cast aside: throw(n) away because it it not needed any more
・..you make the choice official
official: 「公的な、公の」という意味ですが、a relative termなので、個人的な決定などでも、自分の家族や友人などに決意を示す時、It's official.と言うこともありです。
[余談]メンバー最長老のMさん、男性ばかりの兄弟の3男。お母様は女の子が欲しかったそうで、幼い頃はおかっぱ頭で、頭頂にリボンを付けられていたそうです😊